経営指針物語 8

"第8話 事業目的=利益は目的か"

横木 正幸

 

 企業目的を支え実行するためには、利益を出さなければならない。利益なくして、会社の継続・発展も社員の豊かで幸せな生活もあるはずがない。ではどうやって利益を出すのか?それが事業目的だという。
 従って、事業目的作成のキーワードは、次の三つだという。
 一、適正利潤の確保
 ニ、得た利益の分配方法
 三、自己資本比率を高める
 つまりこのページは、科学性が問われているページである。しかし、何のために利益が必要なのだろうか。会社の目的は、利益をあげる為にある。今までそう信じて頑張ってきた。
 あらためて問われた。利益は目標・目的ですか?それとも手段ですか?と、今までなら「目的です。結果です」と迷わずにいい切ることが出来た。ということは手段なのに違いない。
 なぜ利益が手段なのか?…それは、会社を継続・発展させるために社員に豊かで幸せな生活をしてもらうための手段なのだと説明があったそうか,金を貯めることが目的ではないのだ。たった一度の人生を豊かで幸せな生活をするためにお金が必要なのだと納得をした。
 その利益を確保する為には、次の四項目が基本になるという。
一、利益の追求に関して、明瞭に、具体的に目的を定める。
ニ、利益を得る為の差別化(戦略)を明確にする。
三、付加価値を高める方法を明記する。
四、過去思考で考えない。
 考えてみれば,自分の欲しい物はお客様が持っているのである。そのお客様が持っているもの(お金)を自分の手に入れるためにはどうしたらいいのか。しかも、お客様は浮気者である。
 では、お客様の立場にたった時、気分良く支払いができるのはどんな時だろうか。高ければ値切る。製品の出来が悪ければ値切る…気分良く支払いが出来るのはそんなに多くはない。どんな時だろう…?
 そこで『利益=お客様の満足料』だと教えられて納得をした。そうだ!満足した時には「またお願いします」と、次の約束までしてくれるのではないか。何としても「お客様第一主義」に徹することなのだと、企業目的にリンクしてくる。
分配方法について
一、社員が豊かで幸せな生活をするために「社員還元」。
ニ、強い社会を作るために「社内留保」
三、社会のお役に立つために「社会還元」
だという。
 問題は「適正利潤の確保」だ。そこで、必ず会社が発展できる方程式に出会った。それは=時流×収益性×成長性×安定性×継続性という方程式だった。
ナルホド。
 では、それをどのように自社に当てはめるか?それが「戦略を組む」という作業になっていく。これからが経営者として一番楽しい作業なのだという。そうかなぁ。だんだん難しくなってきた。

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